お待たせしました・・・。なにわのワイナリー。Vol.2

余りに感動したためにリアルに伝えたいという想いから、先日お邪魔した中央葡萄酒さんを間にカマし、
いよいよ今回は、がんこワインの仲村ワイン工房さんへと筆を走らせる。

前記のカタシモワイナリーから車でどれくらい走ったろう。さっぱり覚えていない。
それくらい時が経ってしまったが、なにわのワイナリーブログ 第2弾。
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ここが、かの「頑固おやじ」仲村現二氏の本家です。我々をお招きいただきました。 

ご存じ、「がんこおやじの手作りワイン」で有名な 仲村ワイン工房さんへとお邪魔した。
先ほどのカタシモさんとは対照的に、本当にこじんまりと、地味に仕事されている感じの,
「工房」という名にふさわしい印象をもった。
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 「仲村ワイン工房」いわゆるここに頑固おやじの醸造所があります。


ここへ、わざわざ今回足を運んだ理由は、単にミーハーではなく、お遊びではなく
、ここに来ることを自慢したいわけでもなんでもない。

理由はただ一つ。「がんこおやじ」を飲んだからだ。
あれを飲んだ以上、顔を見て話を聞かざるをえない。
そんな衝動に駆られた。


発端は「TSU・SHI・MI」で、接客をしている女子(石田涼子)が今年の1月の私の誕生日にキッチンスタッフの
鈴木君と共謀し、プレゼントをしてくれた。

ずっしりと重い箱にはワインが2本。「がんこおやじの手作りワイン」と「手造りわいんさちこ」(奥様の名前を冠した白ワイン)がセットになっていた。

「なんじゃこりゃ?」とまでは言わないが、どう見てもウケ狙いで、みやげ物屋に置いていそうな、なんちゃってワインに見える。っていうかそうにしか見えない。

後日試飲会ではないが、いよいよ開栓する機会があり、ダメもとで味わった。(本当に失礼な言い方だなぁ)。

「なんじゃこりゃ~~。」確かTVドラマ”太陽にほえろ”のジーパン刑事(松田優作)の最期に放った言葉に近いものがある。

「おいしい~。」という話になった。

ワインの味の感じ方を大きく左右するものに、「価格」がある。当然、このワインはうちの女子と鈴木君が出し合って買える金額ということだ。

「大阪へ行こう。」「がんこおやじに会いに行こう」ということになった、まさに今回のいきさつである。


大阪は羽曳野(はびきの)というところにその”がんこおやじ”はいる。本名は仲村現二。2代目。

多少迷ってしまったが、狭い路地の中の又その中の住宅地の中にワイン工房はある。

工房には人影はなく、電話を入れると、最寄りの駅の駐車場まで迎えに来てくれるとのこと。

ほどなくして、いかにも農家仕様の軽トラで登場。
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最寄りの駅から程近いところにある畑にまずは案内してもらった。3日前に来たばかりのかさもり君と、いまでやの小倉さんと小山君。ココは確かカベルネの棚栽培だったような。  

どんながんこおやじ?? ん??ちと若い。どうやらスタッフのようである。
彼の軽トラに乗り込み近くのがんこ畑案内してもらうことになった。
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ちょっと最初は怖い感じの兄ちゃんだったけど、話せばとてもまじめな好青年のかさもり君。石川県から来たばかり。 
 

そうかぁ。がんこおやじはがんこ過ぎて、畑の案内なんて女、子供のすることバリの感性で、
おそらくこの彼は教えのとおり、一通り畑を案内する係なんだろう。(ものすごい偏見)

話を聞くと、どうやらこの若いスタッフは2~3日前にここへ来たばかりで、右も左もわからない状態らしい。

確か石川県にある能登ワインで醸造をやっていたらしく、がんこおやじに興味を持ち、遠くここ大阪まで来て修業をしているということだろう。

ある意味、来て3日ほどの若者に、客人を任せるなんざ、流石がんこおやじだからなせる業である。(笑)

ますますこの仲村氏に興味がわいてきた。

若い彼に案内をお願いしてあちこち点在する畑を廻っているうちにとんでもない山奥に入っていった。

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ここがまるで秘密基地のような場所にあるメイン畑。山の谷間にあるような感じ。斜面も割と急で、日照ももちろんいい。 


自転車かバイクほどしか通れそうもない細くてがけっぷちの山道を ここへ来てまだ3日目にしては
素晴らしい彼のハンドルさばきで、何度もがけから落っこちそうになりながら、
それでもなんとか軽トラが壊れんとばかり駆け上がると、ゴミ山のような場所があり?、そこをさらに奥まで入っていくと、そこにはここ「仲村ワイン工房」のワインの原料である葡萄畑が目前に広がってくる。

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かさもり君は一生懸命説明してくれる。 レインカットやイノシシの熱線など葡萄に対する気遣いが・・。 栽培は棚と垣根が混植してある。 


 これまで仲村氏は一人で栽培から収穫から、醸造までこなしてきただけのことはあって、さほど広い畑ではないが、そこにはがんこおやじの魂の潜む場所のように感じたのはここに訪れた多くの人たちが感じるに違いない。
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これが噂の”ミツオレッド”!? 葉が真っ赤に染まるらしい・・。 


一見煩雑に見える畑の集積もよく見ると非常によく考え計算されており、秋口に畑を荒らすイノシシ対策の電熱線なども、コストを惜しまず、いい葡萄を育て上げるための惜しまぬ努力が伺える。

無造作に放置してある生ビールのサーバーや、空き缶は、どうやら収穫時の祭りの残骸であろう。

個々の収穫祭のバーベキューは、かなり有名らしく、全国から多くの仲村ワインファンが集まり、
夜を徹して大酒を飲み盛り上がるらしい。

いつか自分も参加してみたいものである。

付け加えると、ここに来る以前から大変興味を持っていた幻の品種「みつおレッド」(先代の光夫さんがひそかに植えていた10本の正体不明品種。初夏に葉が赤くなる)にもお目にかかることが出来た。

まだ枝だけの状態ではあったが、この「みつおレッドは」、今は亡き先代が大事に研究し、育てていた幻の赤ワイン用品種らしく
亡くなった後に発見されたかで、名前も何も不明だったことから先代の名前を冠し「みつおレッド」としたらしい。

山を降り、いよいよ彼の待つ仲村家の本家へとお邪魔することになる。
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仲村現二氏とかさもり君と・・・・。  


がんこおやじぶりのスタートである。

実は、現当主の仲村現二氏は何やら重大な病にかかっておられ、我々の訪問後数日すると入院されるということがお会いして直ぐに明かされた。

なるほど。だから畑の案内を自らにしていただけなかったのか。(大変失礼しました。)

「あんたらが最後の客人じゃ。」と、まるでもう死んでしまうかのごとく言われたのが印象的。
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ほぼ飲んでいる。 向こうでかさもり君はもしかして寝てる?? 


どうやら、歩くことが出来ないらしく、立派な本家の居間に案内され、座っての仲村氏との話になった。

話しているうちに、割とお元気な様子が伺えたのでまずは安心。

田舎に来て親戚のおじちゃんと久々の再開で世間話、のような雰囲気が否めない。この純和風家屋と
仲村氏が身に着けておられるちゃんちゃんこがさらに雰囲気を出している。
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完全に飲み終わっている・・・。このころになると仲村氏は絶好調!! 

ということでお体が不自由なこともあって、醸造所には中まで拝見することは出来なかったが、
基本、職人好きな私には、ワインのユニークな作り方や、仲村氏の若かりし頃のむちゃくちゃ話とか、なんか田舎くさーい関西独特の「しゃべり」で、十分楽しむことが出来た。

やはり仕事も含め、遊びや酒、そして女??で相当無理をされたんだろうね。昔に比べるとかなり痩せておられたように思う。

何とか無事に回復されているといいですね。

1時間ほど仲村氏と愉しい話で盛り上がり、新幹線で帰京の私は、急いでおいとまし、新大阪駅へと急いだ。

大阪のワイナリー2件、それぞれ独特の雰囲気のある異なるタイプのワイナリー訪問であったが、

やはり関東、甲信越エリアの多くのワイナリーとは、何がと言えるほどふさわしい言葉を持ち合わせていないが、どことなく違う雰囲気を感じた。

土地柄か、そこにいる人々か、風土なのか、気候なのか・・・。

今回の訪大阪での収穫は大きい。

今後さらに、九州までと足を伸ばそうと考えているが、日本中のあちこちの地域で、それぞれの地域の人々に
愛され続けるワイナリーが存在することに、我々はもっと大きな喜びをかんじるべきである。

そして、もっと日本人が日本のワインを日本の食材とともに日常的に楽しみ、消費量を上げ、
さらなるワイナリーの発展につながっていくことを切に期待するばかりである。

最後に仲村氏、そして畑を案内してくれた新人の彼、同行していただいた、いまでやの小倉専務と小山さんに是非ともお礼を言いたい。
以上
by seijitsushimi | 2011-09-15 14:36
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