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自粛解禁。いざ栃木の名醸地へ

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今回柴田氏の案内後にのませてもらったココラインナップ。右手前から2本までがいわゆる自社畑のブドウから仕上げたワイン。どれも皆秀逸な味わいだった。


東北の震災後、さすがにあらゆるものに対し自粛ムードが世の中全体に蔓延し、俺も例にもれず、
休みも家にこもり、映画なんぞ観たりする事が多かったが、マグロのようにじっとしていると苦しくなるタチなので、
とうとう昨日満を持して出かけてきた。
場所は栃木県の足利市。国産ワインの愛好家で知らない人は居ないだろう「ココ・ファームワイナリー」。
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"ココファーム”のラベルデザインにもなっている急斜面な山肌に広がる畑の頂上から見下ろす。


震災前からワイナリー巡りのブログネタをためていたが、そろそろ少しずつ記録としてこのブログに書き残しておこうと
思い、まずはもっとも記憶の新しいココファームから記録する事にした。
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きれいに張り巡らされた棚には耐久性のいいステンレス製のワイヤーがきれいに貼り廻っている。
斜面の急さが伝わるだろうか?

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とりわけフランスのマディランに代表される品種”タナ”。色も濃く、奥行きのある香り高いワインが出来る。
日本でも”タナ”は珍しい。




俺も訪問は今回が初めてになるが、いくつかのワインを飲んだ事はあるし、「こころみ学園」という学園の少年たちによって
開墾された葡萄畑から美味しいワインを造り出し、これまで、幾人もの優秀なワイン醸造家を排出したという話くらいは周知していた。

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これはその”タナ”の木。剪定された枝は、きれいに規則正しく張り廻っている。



今回、柴田豊一郎醸造責任者から直接ワイナリーを案内してもらえる事になり、ますます楽しみにしていた
訪畑である。

車で結構な坂道を登っていくと、あちこちに「ココファーム」の標識が立っているので、迷うことなく進んでいくと、目の前に
かなりの急斜面にステンレス製のワイヤーが張り巡らされた一見してぶどう畑とわかる光景が目に飛び込んできた。
「え~!」っと声を上げるほどの約40度近くあろうか、国内では有数の急斜畑ではないか?
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タンクが小さいのはいろんなタイプを細かく分類できるからだそうだ。今回初めて見かけたキューブ型のステンレスタンク。発酵も保存も両用出来る。このままリフトで移動が簡単らしい。なるほど。


朝7時半に東京を出発し、約2、5時間、新しい高速道路も最近開通したことで、かなり行きやすくなっている。
到着は10:00の少し手前。どうやら自分達が今日一番の客人らしい。

レセプション&ショップに顔を出すと、イケメンのスタッフがいきなりウェルカムドリンクのノンアルコールワインで温かく我々を迎えてくれた。
運転で少々乾いた喉と、疲れた体を癒してくれる・・・。
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れもあまり馴染みのない品種。”ノートン” アメリカの東部原産らしい。先ほどのタナとブレンドされ、フラッグシップの一つ”タナ・ノートン”が生まれる。


ほどなくして紹介された醸造長の柴田豊一郎氏。イメージとして、ありがちな、いかにも経験豊で年のころで中年。
曲げれるところと曲げれない所がはっきりしていそうなおじさんかと思いきや、意外とイレギュラーなキャラで、
ますます”ココ”に興味がわいてきた。若干33歳の一見優しそうな青年であった。

柴田氏に例の急斜面の畑の頂上まで案内してもらいながら、俺は職人ならではの敏感な鼻で、彼のワイン醸造家としての
感性や、センスと行ったものを自然にかぎわけていた。

これは畑からワインが出来るまでの見学の内容や詳細を、淡々と紹介するお宅系ブログではないので畑の様子や
栽培方法などはあえて割愛する。多くのワイン好きブロガーが書いているものをのを参考にすればいい。

彼は農大の出身で、我が自宅からほど近い事もあり、行きつけの共通のラーメン屋話で、途中盛り上がったりした事で
意気投合するのにさほど時間はかからなかった。
だが、彼はまさに福島の出身で、いわき市におられるご両親と避難されている実姉がおられるらしく、さすがに心配そうな表情をしていた
のが気になる。
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醸造責任者の柴田豊一郎氏は農大出身の33歳。”ココ”へ来て11年目。骨をうずめる覚悟で日々研究と努力を重ねている。


2時間近くの殆ど散歩状態の時間が、いつもながら俺の日常の荒れ果てた心を癒し、
ワインと言うものの奥深さを今回も十分に感じ、知る事が出来た。これでいいのだ。これがいいのだ。

初対面でずうずうしいとは思ったが、6月あたりのうちのワイン会に是非是非登場して頂き、
彼自身の言葉で、ココのワイン、日本のワインについて語ってもらいたいとリクエストした所
快く承諾してくれた。

来る6月14日(火)にココファームワイナリーの醸造責任者の柴田氏を迎えて都志見セイジとのコラボワイン会を
銀座のミラヴィルインパクトで貸切でやるので、時間がある方は是非、参加して頂きたいと思う。きっと楽しい会になる。
まだ予約は受けてはいないが、(詳細が決まっていないので)確実に参加したい人、出来る人は、連絡してほしい。

今回、ココファームワイナリーを訪問して感じる事は、単なるワイナリーの訪問と言うよりは、柴田氏の人柄からもうかがえるように
「こころみ学園」の園生たちのある意味、教育の場としての場所であり、社会福祉の一貫で”就農”という、とても必要で生産性のある
素晴らしい活動を通じて、学び、作業し、そして育てる喜びの大切さみたいな物を実感した様な気がする。
その結果出来たワインも、それぞれが秀でた作品であり、それはまさに唯一無二のワイナリーなのである。

畑から降りてくる際に、お昼になり、作業の手を休め、多くの園生たちがいつものお弁当を青空の自然の中で活き活きと
楽しそうに食べている光景を目にした時に、ここのワインの美味しい理由がわかったような気がした。

柴田豊一郎様 本当にありがとうございました。
by seijitsushimi | 2011-04-24 00:44

「友の会」・・・。

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以前にも自身のブログにて紹介したことがあるが、「TSU・SHI・MI」の前身であるミラヴィル時代から
大変お世話になっている、建石睦子会長率いる約30余名(当時)の会員からなる「ミラヴィル友の会」
という親睦団体があった。今回の自身の勝手なリニューアルにおいて多くの方にご迷惑をかけてしまい、
自分としてもなんとも気持ちの悪い結果になっていたわけだが、先日建石会長から、「ミラヴィル友の会として、
今回の東北自身の被災者に向けて、プールしている会費の一部を読売新聞社を通じて義援金として
お送りましたので、都志見さんにも一応伝えておきますね。」
との連絡をもらった。

みなさんの温かい気持ちは当然心を強く打つわけだが、さらにもう、ほとんど解散しかけているだろう友の会のみなさんの活動
資金となる会費を、まして「ミラヴィル友の会」という名で寄付された行為に自分は、うれしいくもあり反面、非常に
何とも言えぬ心苦しさを感じた。

もちろんその電話の中で、建石さんに「自分にも連絡をいただけていたら、当然一口加えさせてもらう
ことが出来たのに」という事は伝えたし、その結果として、そうできなかったことに多少の悔しさのようなものも感じた。
建石さんもよほど、そう思われたそうだが、
自分の口からどのようなお礼の言葉を伝えていいのやら、心中はさらに複雑なものがあった。


後日、食事にこられた際に、この義援金に対する、読売からの証明書のようなものをお持ちになり、
スタッフに「一応ボスに見せてといて」とおっしゃって、確認した時には、さらに俺なりの言いようのない複雑な
気持ちはさらに大きくなっていった。

自分個人としては、震災後、すぐに銀行を通して義捐金を送ったが、さらにみなさんの大切な善意が、
今回の震災の被災者のために役に立つことは素晴らしいことであり、それが自分の気付かなかったところで
、「ミラヴィル」という名前で送られたことについて・・・・。 やはり感謝するほかない。


発足からかなりの年月がたっているこの「ミラヴィル友の会」。
相変わらず「ミラビル」となっていることには、わずかな寂しさを感じる一瞬であった。

「友の会」の皆さま。本当にありがとうございました。
by seijitsushimi | 2011-04-21 13:33

ミラヴィルインパクトのワイン会を終えて。

楽しかったなぁ。え?何の事?。 今回企画したジャパニーズワインとジャパニーズベジタブル料理のマリアージュ。先ほど無事に終えて今、帰宅。俺が直後に本能的にブログを書くのはおそらくはじめてじゃないかなぁ。

今回は第一回だという事で、それでもおかげ様で早々に定員が埋まってしまった事もあり、多少の緊張と不安もあったが、(特にオフ日と言う事で、テンションも上がらない事が多いが・・。)無事に終わった。それも自分にとっては大成功を収めた。成功は何が基準かは当然自分が楽しければ大成功なのである。

お客さまも十人十色。初めての方もいれば、常連、気の合うワイン業者さんもいた。年齢も性別も、そして第一に異業種交流という意味では、本当に得るものは多いと実感する。
間で交わす、俗っぽい話(笑)も、それはそれで大人の「たしなみ」の様なもの。

今回の参加条件は、「プロやうんちくはお断り」とした。プロ、うんちくのワイン会は十分他で機会はあるだろうから、そちらに行ってもらえればいい。

自分は、例えば「食」も「ワイン」も「物質」であって、「物質」ではなく「営み」なのである。そこには人間同士の会話や交流が存在してはじめて楽しめるもの。絶対に。レストランとはそういう場を提供する存在、であって空腹や欲求を満たすだけの場所ではない。

今回の企画自体は、東北地震も重なって「日本の食材をもっと食べよう」的な発想だったが、皆、一応に共感してくれたと思う。 ワインに限らず、質がいいから外国の物を使う、食べる。安いから外国の物を求める。
理由はいろいろとあるかもしれないが、少なくともまずワインに関しても「知ってから選択」するべきだと思うね。

再三言う事だが、先入観や、人づてに聞いた話だけで「日本ワインはまだまだ」。「コスパが悪い」などと決めつけるには勉強不足だね。日本ワインは日本ワインの楽しみ方を知れば数倍美味しく味わえる事を今日の会でも皆に実証できたと思う。

とにかくこれからも日本人として「日本」を応援していく。

今夜はそれを大いに再認識できた夜だった。

つぶやいたりfacebook にUPするにはもったいないこの話は自身のブログにだけ書き留めて今日を終わりにしよう。

皆様お疲れ様でした。 おやすみなさい。

以上。
by seijitsushimi | 2011-04-14 01:08