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女優 烏丸せつこ・・・。

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やはり頭から離れない・・・。

昨夜の深夜、NHKで再放送!?された番組、”未解決事件 File03 "

例の尼崎連続殺人事件を検証、再現する主旨の番組だが、

その中で逮捕後自殺した主犯格の角田美代子被告を演じていたある女優がいた。


もちろん角田被告本人に迫る演技をするわけだから、迫力あるわけだが、

その女優の演技、オーラのようなものにしばしくぎづけになった。

見始めは、再現映像の特性上、どこかの劇団に所属する中年女性であることを疑わなかったが、

観すすめていくうちに、完全に自分も角田被告に脅されて監禁されている親族の一人に

なっていた。体は硬直し、瞬き一つ出来ないほどの、リアリティーと恐怖感・・・。

もちろん事件の残虐性も手伝っているが・・・。


気が付けば、番組はエンドローブに変わり、キャストの名が・・・。

角田美代子役 烏丸せつこ、と・・・。

久しぶりだなぁ・・・。

クラリオンガールから、映画「マノン」を代表するお色気系、そして今回の角田役。

確実に日本の名女優といわれる道を歩んでいるではないか。

今回も事務所が躊躇した出演オファーを二つ返事でOKし、「役者として演じたい一心。迷いやリスクは考えもしなかったですね」

と語る。

当時の記事を読み返したり、ネットで調べたりはしなかったらしい。

「特別に準備したことはありません。自宅の冷蔵庫にあの顔写真を貼ったぐらい。台所に立ちながらセリフを覚え、『あ、この人ね』と確認してみたり。」

と、気負うことなく極々、自然に淡々と役がらに挑む。

そしてあの演技になるとは。

久しぶりに日本の女優にプロフェッショナルを感じた。


もちろん、もちろん事件の残虐性も脚本力?も手伝っているのかもしれないが・・・。


私も職業は違えど料理の世界ではまさにプロフェッショナルである。

それも、日本での評価はどうであれ常に世界を意識している料理家である。

昨夜の烏丸の演技はまさに私のプロ魂をぶるぶるとたちふるわせた。

そして一夜開けた今でさえ、このブログを書いているいまこの時も、

胸騒ぎがするほどである。

是非私も人々にこういう気持ちにさせるプロフェッショナルでありたいもんだ。
by seijitsushimi | 2013-06-14 00:32

変化した私の紅茶感・・・。

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日本を代表する紅茶研究家の磯淵猛氏と藤沢のディンブラにて

 
紅茶・・・・。

個人的にはコーヒー党かなぁ。

なんか幼少のころにおふくろに、「”紅茶”は”コーヒー”より、カフェインが多いけぇ

”紅茶”の方が胃が悪うなるんよ」

って、よく言われていたし・・。

でも職業は「コーヒー又は紅茶」の世界だし、そこをスルーするわけにはいかない。



実際に私のレストランのティーメニューには、日本の紅茶も含め十数種類ものお茶を用意している

現実もある。


今回ある大手コーヒーメーカーに勤める友人(珈琲屋さんが紅茶屋さんを紹介してくれるのも面白いよね)

のおかげで、日本における紅茶研究の第一人者として幅広く活躍され、

多くの紅茶学についての著書も出版されておられる、磯淵猛(いそぶちたけし)氏に

直接お会いすることが出来た。

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ディンブラは藤沢駅のそば、ビルの2Fにあるお洒落なティーサロン



実は磯淵氏は、藤沢にディンブラという紅茶専門店を経営されていて、

実際に磯淵氏セレクトの紅茶を買うこともできるし、当然、手作りのスイーツと共に、

入れたての紅茶を楽しみながら磯淵氏ワールドを満喫することが出来る

お忙しい毎日を送られているであろう。しかし今回は特別に快くアポイントを取っていただき、ゆっくりとお話を

伺うことが出来た。紹介者にも感謝の一言である。


先にも話した通り、もともと珈琲派の私は、この磯淵氏がどれほど紅茶の世界で凄い方なのかなど、

知るすべもなくネットなどで、プロフィールなどを調べる程度の極々ありきたりのリサーチしか

出来ていなかったが、ご挨拶をさせていただき、席に着き紅茶の話をされ始めると、

この人がどんな人なのかはすぐに伝わってくる。

そしてそこから彼の紅茶の「世界へと引き込まれていく。

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現地、スリランカの茶摘みの様子・・・。 




現地で撮った写真などを見せていただいたり、紅茶の歴史や、イギリスとのかかわり、文化などなど、

どの話をとっても、私にとっては新鮮で、興味深い話である。

と、同時にこれまで紅茶をここまで掘り下げて学ぶ機会に恵まれなかった事を不思議に思う。



じゃあ、かといって我々日本人は日本茶について多くを学んでいる人がどれだけいるか?

皆無である。 

そういうところからも残念ながら、お茶を含めた「食」に対する文化意識の低さがうかがえる。



店内のティーメニューはそれぞれ産地や特徴の違う紅茶がそろっている。

わたしの様な素人でもわかりやすく、

それぞれに説明書きされている。

そしてそれぞれのオーダーした紅茶が運ばれ、目の前でティーインストラクターの資格をもつ若い

女性スタッフが丁寧に入れてくれる。 

これだけでも十分「お茶の世界」に引き込まれていく。



磯淵氏の話は紅茶に関するの雑談から、今度は「ペアリング」へと変わっていく。

「ペアリング」はあまり私には聞きなれない言葉であるが、いわゆるワインの世界では

「マリアージュ」、「食べ合わせ」のことである。

お茶とそのお茶を楽しむための食べ物。逆に食べ物を楽しむためのお茶、そして食べ方、飲み方など、

実際のスイーツと紅茶を合わせ飲みながら、丁寧に説明していただいた。


料理家である私には感動である。

これまで考えもしなかった紅茶の妙技、力、必然性を実際に体現することが出来た。

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紅茶のペアリング・・・。 目からうろこでした。面白い!   


ミルクティーに使用するミルクの脂肪率の関係性や、食中茶としての紅茶の必要性や

科学的根拠などなど、とても興味深く、実際の私の仕事にも生かせるお話をたくさん伺うことが出来た。


「ペアリング」・・・。この言葉を覚えただけで、なんか紅茶通になった気がする単純な私は、

それでも確実に紅茶に対する認識や、傾倒している自分に気づく。


今回の訪問はとても有意義であり、確実に自分の仕事に生かしていけることで、

充実感を感じる事が出来た。


店の一部をショップにしておられ、紅茶はもちろん、彼の多数の著書や、紅茶にまつわる小物や茶器など

ディスプレイと販売をしている。


色々とそれらについても説明をしていただき、帰りぎわに店名にもなっている「ディンブラ(紅茶名)」を

おみやげに頂き、東京へ戻った。


自宅に戻り、お礼のメールを磯淵氏に送り、そして「また行きたいなぁ」などと勝手に思いながら

美味しい紅茶を飲みたい気分にしばし浸っていた。

何に対してもそうだけど、知らないことを知る、学ぶということは本当に素晴らしい。

短い人間の一生で、知識も含め、世の中のことを一つでも多く知る、学ぶ。

これが人間の普遍の価値ではないか? いつもそう思う。

人間にとって必要なものは「物」ではなく「知る」「行う」が大事なのである。

少なくとも最近の自分はまさにそれである。

今回、磯淵氏と紹介者のお陰で見事に「私の紅茶感」は大きく変化したのである。


以上
by seijitsushimi | 2013-06-07 17:12