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昔取った杵柄(むかしとったきねずか)

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ことわざ辞典によると、この、”昔取った杵柄(むかしとったきねづか)”とは、
「若い頃に身に付けた技量や腕前のこと。また、それが衰えないこと。」とある。

若い頃、とまではいかないが、最近になってまた、絵を描き始めている。
まあ、いつものように必要に迫られている場合が多いのだが。
先日の銀座の店前に置くポスターに続き、本店のワインリスト(かねてから準備していたものがやっとできた日本の限定ワインリスト)
の挿絵をいつものように突拍子もなく発想し、さほど考える事もなく、短期間で一気に仕上げた。
これは自分で言うのはおこがましいが、ある意味才能だろう。
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ミラヴィルという名の店でやっていたときは、年に数枚のレベルだが割とコンスタントに、いろんな絵を描いていた。
かなりたまり、置き場にも困ってきたので、閉店時にバザーを開いて売った所、想像以上に売れた事はまだ記憶に新しい。
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今回の店には店内にいわゆる自作の絵画というものは飾らず、いくつかの自作の装飾デザインで表現した事もあり、ここの所キャンパスに向き合った事が無かったので、勿論第一筆を入れるときには緊張したが、それが数分後にはものの見事に何かにとりつかれたかのように、筆は進み目標の5枚の挿絵をトータルで一時間もかからないうちに仕上げた。
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ことわざ辞典の意味通り、衰えて無いのである。
衰えるどころか、以前より、更に自由に、何にもとらわれる事もなく、自然の線が脳から湧き出てくる。
(へたくそな事は変わりようがないが、更にへたくそになっている所が進化している。それがいい。)

今回は、今、日本のワイン、というより、日本人が創るワインに魂までやられている俺が、
レストランでの仕事を通してもっと客に知ってもらうために、選りすぐりの職人ワインのリストを約4カ月越しで
完成させた。 

ただ、これ見よがしに年号と銘柄と金額だけの味のない、従来の事務ファイルの様なリストにしたくなかった事もあり、まさに有機的な「デジタル」と言う「農薬」を使わない、それでいて、何処か「クスッ」と笑えるワインリストを造る事を心がけたのだ。
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是非、お酒を飲めない方も、店に来たら、「日本のワインリストを見せて下さい。」と声をかけて下さい。

そこには、人生を葡萄の栽培に、美味しいワイン造りにかけてきた職人たちの魂の作品と、それらを心から応援する
何となく、最近アンチデジタルを見直してきている、こてこての発展未だ途上の料理人が創り上げたコラボレーション的なリストが3冊ほど用意してあるのだ。

「泡」、「シャルドネと女」、「Japanese Medoc」、「培う男」、「Nihonno Wain」。
この5枚の挿絵は、ただのワインリストの挿絵にすぎないが、ワインリストにさえ、店主の客をもてなす日本人
の精神みたいなものを感じて頂けたら、それは店主にとって当然、至福の幸せであり、
若い頃に身に付けた技量や腕前を生かし、また、それが衰えてない事。」をあらためて実感する事が出来ることだろう。
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これは銀座のミラヴィルインパクトの店前に置くために描いた巨大ポスター
by seijitsushimi | 2011-06-04 01:18
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