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客商売やってるから政治話はタブーか?

いろんなお客さん相手にするいわゆる客商売なんで、店主が政治論評をするのはよろしくない。
ふむふむ。理屈はごもっともだしその前に料理作ってる職業の俺が政治話ししたところでおもろくもなんともない
と言うほうがもっとも理にかなう理由だと思うが?

でもね、何気に国民なんだから政治考えるの大事きだし、それよりも何よりも、いまどきの民主党政権の迷走ぶりには本当に料理人以前の一国民として一言言わせてもらいたいよな。
民主党の支持率がまたまた下がり、管首相の支持率はさらに下がってる。
でね、最後に民主党はどうしたいわけ? 自民と大連立組んで最終的にまた自民党政権体に戻るわけ?
ちょっと~。いい加減にしてよね~。
俺は忘れもしない。政権交代する歴史的選挙のときに、上京して26年、初めて仕事中にも関わらず
世田谷のなんとかっちゅう保育園にわざわざ40分かけて(往復80分)貴重な1票を入れに行ったのよ。初めてよ、初めて。それだけ自民の政治体質にはへきへきし、民主党に夢と希望を託していたわけ。
政治に何かしてもらおうとなど恐れ多いことは考えたこたぁないが、せめてうちらの血税の使い道位
もうちと真剣に考えてよと。
だからッっちゅうて、いまさら小沢さんの政治と金の問題も、そりゃ確かに政治不信につながるかもわからんけど、今国民の意識は小沢さんじゃないと思うんよ。大半はね。
岡田さんもなんとなく政治家特有のいやらしいところをあまり感じず、国民目線に近い人だと思って好感度は高かったが、今はちとずれてるよね。街に出て国民に問うてみたら?

まあ、でもその国民自体がこの時代でも政治に無関心なやからが圧倒的に多いのもこの問題の根源にあるんだろうね。結局国民が何も言わんから、最後にわけのわからんおっさんがでてきて問題の収拾に入ってくるわけじゃないか?

地方では住民投票たるシステムが地方政治の方向を大きく変えている実例が出てきているが、なぜか国政には国民投票のシステムがない。納税義務は国民にあるんやから、当然政治判断の是非くらい国民に問うくらいのことをしてもばち当たらんじゃろ。民主主義の基本的発想だと思うが・・・。
日本人て、欧米の真似やはやり物ををよく取り入れるが、政治の真似も素直にしたほうがいいんじゃないか?
# by seijitsushimi | 2010-12-13 23:30

池田達哉という農業家

長野県佐久市の山奥で実直に野菜を作る男。以前訪畑したときにも登場したことのある農士である。
最初はだれも初対面で信頼できるできないは、自分の勘と、フィーリングでしかなく、彼との
笑顔での会話の中に俺の彼の瞳の中に潜む職人魂のようなものを探るセンサーのようなものがフル稼働していた。
言葉は悪いが「彼は本物か?はたしてエセか?」俺は自分のプロフの中に:好きな人間はホンモノで嫌いなやつはニセモノとしているし、それはこれまで自分の微弱小な人間関係の中にも胡散臭い偽物もいっぱいいることを学んだからだ。

彼からの先日の野菜リストのメールの中に今期は12月24日までの出荷とある。で、「来年は1月の5日あたりの初荷になります」となれば、至って日常的で、このブログにはならないのだが、彼の場合は次回発送はゴールデンウィーク明けである。

彼が現時点で、全国の有り余るユーザーからオーダーが毎日のように入り、出荷が追い付かなくてさらに畑を広げることに専念し、出荷が間に合わないものは近所や仲間から購入し、腐っても 傷んでいてもごまかしてでも出荷しながら稼いでいる・・・さらに新たな次の展開も模索している・・というほどのスター農業家であれば数カ月のバカンスも「俺は野菜にこだわるあまり、1年の半分は出荷を休み、野菜の品質向上や研究に努める。」
などと格好のいいことも言えるのだろうが、おそらくそういう状況でもないであろう。
全く違う副業でもやって、その間副収入があるとも考えにくい。
地域性もあって冬は確かに雪もつもり、路地物は厳しいのは理解できるがその気になれば、中古でハウスをいくつもおっ立てて、”なんちゃって野菜”作って売ることもできるはず。

人が「本物」であるかどうかを知るのは、ある程度長い時間が必要だと思うが、現時点で彼のやってきたこと(フランスでの農業修業経験も含め)や、これからやろうとしていることなどを
踏まえると、限りなく本物に近い、近づける農士ではあるまいか・・・。大いに期待できるし、まさに「TSU・SHI・MI」の大義名分でもある、「日本人」的農業家ではないか。
と自分のことを棚よりさらに高いところにあげて論評している自分が大好きである。
そして確実に自身も「本物」に近付きたい一人である。
# by seijitsushimi | 2010-12-13 17:51

どこまで続く・・・・。 思い巡るサファリ。

是非読んでいただきたい・・・。自我自賛でも自宣でもないので・・・。
http://utyuuinu.exblog.jp
# by seijitsushimi | 2010-12-13 16:20

自殺をやめて農業へ・・・。

タイトルは確かに物騒な話だが、これは実にいい話である。
うちに一見真面目で、勤勉に見える?船田君がいる。
銀座の姉妹店、ミラヴィルインパクトシェフ秋山ブログにも先日登場した男だが、
職業は調理師。前にも俺のブログでべた褒めした男だが、どうやら病気レベルの遅刻魔で、
月に必ず3~4回の、それもシャレにならん位の午後出勤だったりする。え? もちろん朝9時の出勤なんだけど・・・。
で、改善する兆しも見えず、本人ははたから見ても死ぬほど努力しているよいうにも見受けられず、同じ失敗を繰り返す。それなのに思いつめるからたちが悪い。
昨日彼と真剣に話したが、どう考えても仕事辞めて広島の実家に帰るしか方法がなさそうだった。
しかし、彼は志半ばで料理の道をあきらめて、帰郷することはどうしてもできないらしい。
そこで彼なりに出した結論は「自殺」だった。どこまで本気か俺にもわからんが、その方法と場所も先日決めたらしい。
詳細は、もしマネする人が出てくると俺も責任取れないんで、やめとくが、一応完全に死ねる方法らしい。痛そうだが・・・。
ただ、俺的には遅刻で仲間にさんざん迷惑をかけ、さらに身勝手から自殺して両親や警察、消防隊などに迷惑をかけさせるわけにもいかず、
「お前はどこまで人に迷惑をかければ気が済むんだ」という話をするのは当然だが、最終的には今後の結論が出せずにいた。

そして今日の賄いの時間に、ふと彼の今後の人生が見えた。彼はこれから農業の世界に入り、そして修業し、実家のある蒲刈島(藻塩で有名な瀬戸内に浮かぶ小島)
にて畑付きのレストランをやる。そこでは勿論美味しい野菜をたくさん作り、毎朝、採れたてをお店で調理し、客に食わせ好評価を獲得、お店は大繁盛。その後は幸せな大家族を築き、島の歴史に残る代々続く老舗のレストランになっていくというプロジェクト。俺が賄いを口に運ぶ合間に思いついたストーリーだった。
妄想とはいえまったく不可能な話ではない。修業先は、今日俺がたまたま店に来てた愛媛の農家からのDMに問い合わせたこともあり、オンタイムだったこともあり始業先は即座にそこに決定。
とんとん拍子で、賄いを食べ終わる頃には、みんな笑顔で彼の人生をたたえていた。彼も目がさんさんと輝き、とても昨日、自殺の場所と方法を詳しく俺に説明していた顔とはまるで別人だった。

もしもそのサクセシーな話が現実になったとすれば、誰も悲しむものはいない。現に本人が一番自分に合っているかもしれないことに気づき希望に満ち満ちている。さらに彼が本当に将来農業家としても成長していけば、うちでも彼の野菜を喜んで使えるし、(もちろん人生の恩人としてタダであるが・・・。)さらに今俺が最も存在するといいなと思う野菜、「黒玉ねぎ」や「ブラックアスパラ」「黒カボチャ」(なぜか全部黒い。でもまだ見たことないんで)などの生産を彼に研究させわが店は世界で唯一の「黒玉ねぎのロースト、黒カボチャソース」が食べられる店となるわけである。(あまりそそらないが)
すべて万々歳である。心配していた彼の両親も彼の独立と、凱旋帰郷には間違いなくお喜びになられると確信している。

まさに目からうろこの全勝的方向転換なのである。おそらく自殺を考えていた(そもそも本気だったかどうかは疑問であるが・・・。)
昨日までの自分がさぞ弱虫で情けない男に思えるだろう。

方向性のいまだ決まらぬ若者はたくさんいるだろうが、今回の船田君の十数分の決断は昨日の脳みそでは決して思いもつかぬアイデアであり、出るはずもない結論だったに違いない。
古臭いが ”少年よ大志を抱け”。そして決してあきらめることなくちょいと頭を使えば道は開けるぞ=~~~。

実際の船田君の動きをまた機会があればこの場で報告しよう。
明日また自殺を考えているかも・・・。
# by seijitsushimi | 2010-12-12 23:24

おいしい野菜=甘~い! のか??

野菜料理専門店!? を始めて1か月とちょっと。場所こそ前店と変わらないが、名前、値段、コンセプト、
電話番号から、FAX番号、URLからメールアドレスまで、まるで「何か悪いことでもしたのかお前!」
と思われるほど潔く変え、「原則、取材拒否。」”一見お断り”ではないが、全くご存じ
ない方は、とりあえずお断りしながら、当然予想通りゆる~い出だしである。でもいいのである。想定通りなのである。
目先の売り上げよりもそのあとに来る大きな結果、確実に力のある店にすることを目的にしているので
、最後に「勝」てればそれでよし。平日ランチもやめ、過去になく時間が多少使えるようになった俺は
思いつけばこうやって思うことをブログにできるわけである。
実に楽しい。

で、今日の話は文字通り「野菜」の話。
今朝もTVで「奇跡の○○○○」という野菜を作っている方と畑を紹介していた。
最近こういうタイトルの野菜が増えているように感じる。それはいいのだが
本当に最近の野菜、特に品質向上に惜しみない努力と時間をかけておられる農家の作物に関しては(勿論、論外の農家もたくさんいらっしゃるが。)
確実に味が良くなってきている実感がある。(だから農家さん同士、顧客開拓にしのぎを削ることになるのだろうが・・・)
うちに届くすべての優良野菜も、どれも生で食べても顔つきが変わるほど美味しい。
でも、最近ちょっと嫌悪感を感じるのは、特にTVリポーターなどがもぎたての野菜をガブリとほおばるシーンを
週に何度か目にするが、決まって言う言葉が「甘~~い。」の一遍通りではないか?○○の一つ覚えか?
何食っても「あま~い」とか「甘みがある」の連呼ではないか? 野菜って甘ければうまいのか?違う違う。
今朝の「奇跡の○○○○」も例外なく「あま~い!!」の一言だけだった。
甘みもあり、旨み、苦み、渋み、えぐみ、アクみ・・・・。 それぞれの野菜に必要な味があって初めてその野菜の
味が「美味しい。!」のではないか?
人参でよくたとえられるが、「昔ながらの人参の味」は子供が嫌がるほどの人参の臭み、それだけ食べると気持ち悪くなるくらいの人参臭
。これこそが、本当の人参の味わいであって、最近食べやすく改良された改造味野菜は、甘みがつよいんで美味しく感じてるだけの
甘甘野菜になっている。バカでも○○でも野菜の糖度を糖度計ではかって、果物と比較するのは、ちと違うんじゃないか?

料理する側から見ても、えぐい(抽象表現であるが)野菜ほど調理するほど驚くほど旨くなるなるもんである。生で食べてあま~い、うま~いと感じる野菜は
イタメつければつけるほど(料理すればという意。)まずくなるのである。なんでも生で食べるのが
、生で食べられる野菜が、うまい。また美味しい食べ方ではないんじゃないか?。

今日キッチンで食べた、「紅しぐれ大根」。紫色で芯も紫、生食品種ではないんだろうけど、これを生で食べたら、
すっごい甘かったんだけど次の瞬間すっごい辛いのよ。
こういうの超最高ね。こんな、一言で言い表せん愉快な野菜もあんのよ。こんな野菜をもっと農家の方々には作ってほしいし、料理していきたいね。

それにしても今朝の「奇跡の○○○○」。気になるんで取り寄せてみるかぁ。さぞ甘いんだろうなぁ。
# by seijitsushimi | 2010-12-12 22:17

日本のマスコミについて・・・。感じること。


今日は料理には全く関係なく(料理専門ブログじゃ面白くないので)ここ最近の
マスコミについて思うことを偏見的視点からしゃべろう。

歌舞伎界のプリンスの傷害事件。皆ご存知かと思う。
テレビでは、いろんな、それも当時者でも関係者でも何でもない人たちが、べらべら、あ~じゃねぇ
こ~じゃねぇと言いたいことをいい、我々は同じ映像をほぼ一日中無理にでも魅せられているように思う。


すべての国民にそれほどまでにしてどうしても伝えなくてはならない報道なのか?
もっと、国民にとって必要な情報や、現実に起きている知っておかなくてはならない事件が同時に
世界中で起きているのではないか?

日米演習中にロシア軍機が領海に侵入した事件、ウィキリークス創始者が逮捕された事件の背景や日本人の子供の学力が向上してきている
こと、国民が政権を任せている民主党内部でいまだに いまさら小沢氏問題で分裂し始めていること。

日本の一役者が酒飲んで喧嘩したことより、はるかにこれからの国民一人一人に
とってもっと大事な問題は逆に、さほど時間を割かれることなく影に埋もれている印象がある。
これがいわゆる日本のあらゆる意味での”ガラパゴス”現象の始まりに大きく影響しているのではないか?

日本は海に周りを囲まれているせいか、どうも世界の温度と違う感じがしてならない。
外交を見てても明らかである。日本の領海内ではアメリカとの合同演習が行われ、ロシアが揺さぶりをかけている。
下手をすると隣国の意思決定でいつ日本も戦争に巻き込まれるか、いつ本土に砲撃をされてもぜんぜん不思議ではない。

日本は大丈夫か?

俺は海外生活経験者で、フランスではTVは必要不可欠であったし、ヨーロッパ各地、アジアに旅行で出かけても
必ずTVは見る。TVをつけるとその国の思想や特徴、国民性を簡単に知ることができる。
日本国のTV番組とはあらゆる面で違うと感じるのは少なくないと思う。

一番の問題は、バラエティーが氾濫しすぎ、世界の情勢を知る情報があまりに希少すぎることである。
国内でしか通用しない問題を国内中で報道し、国民が寄ってたかってそのことで議論してそれでおしまい。

その間に世界はどんどん変化していき、気がつけば日本は取り残され、
最終的にそのつけを国民が負うはめになる。
常に我々庶民は、マスコミの報道によっていろんな事実を知りそのことによって考えさせられる。
だから、日本のマスコミは、是非、本当に将来の国民の生活や利益につながるような大事な事件や報道を
真に伝えていただきたいと一国民である俺は切に思う。

管首相のリーダーシップも問題だが、首相の通常会見にも500人の記者と60台のTVカメラが
集まるほどのマスコミの意識があれば国民が”日本”の危機に対する意識もおのずと高まってくるのは明確であるのに・・・。
# by seijitsushimi | 2010-12-09 14:28

冬季の代替野菜・・・。

岩手をはじめ東北の野菜は緯度のせいで平均気温が関東圏に比べ低く、とにかく野菜が元気で力強く
活き活きとしており、また、池田氏を代表する長野の佐久当りの山深い地域は絶対的な”気”を持つ土壌の良さと、やはり
年間を通じあまり気温差が無いことから、元気で滋味のある良い野菜を作りだす。
しかしながら、2者とも真冬の間、雪をかぶり特に池田氏の畑は四季を大事にする露地物中心である為にやはり1月~4月当りは
こだわりの休業となってしまい、来季の耕作に備える。当然俺はその間の供給先を、それも品質が劣らないものを探さなくてはならず・・・。

今日鎌倉まで野菜を見に早起きをし出かけてきた。噂では、都内の多くのシェフたちが、鎌倉農家の作る色々な色や形の
珍しく新しい洋野菜を求めてわざわざ買い求めに来ているらしい。どうやら、手間と人手の問題でその市場では宅配扱いを一切しておらず、
欲しい者は足を運ぶしか方法が無いらしい。
昨今、鎌倉のここの野菜も何かとメジャーになり多くの料理人が使っているというところで、もっとスペシャルなものを求め、
おあまのじゃくな俺はこれまで余り興味がわかなかったわけだが、
とりあえず百聞は一見で、見てくることにした。それもどうしても年内に見ておきたかった。

前4班に分かれており、各農家が交代で出店するやり方で、出店しない日に耕作や収穫を行う。
想像以上に種類も多く、殆どが通常目にする日常野菜というよりは、色とりどりであったり、ミニ野菜であったり、
いわゆるここ数年の流行り野菜が目につく。いくつかを試食させてもらうが、確かに味もよくそれぞれに特徴が出ていて
面白さもある。

ある一件の農家の社長と偶然にも色々と話す事が出来た。19代続く鎌倉では生粋の農家らしい。
19代は凄い。ここ数年前から、洋野菜を中心に切り替わっているらしい。やはり需要があるからだろう。
一般の主婦使いの野菜というよりは、神奈川、東京 山梨 遠くは長野あたりからもプロの料理人が
求めに来て腕をふるう種の野菜である。

ちょっと買っていくつもりが、両手に数万円分の野菜を買う事になっているほど本当に食材を目にすると
手にとって買いたくなる。

ん~。確かにいい野菜が揃っている。

電車代やコンビニから送る宅配代、燃料と高速代と時間を使っても場合によってはメリットがあるから
東京から多くのシェフたちが集まるのだろう。

根菜が多いこの時期だったが、今度は春に春野菜を見に来てみよう・・・。
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農協さんの協力のもと運営しているらしい。
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はい。大変季節を感じました。
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色が美しいね。 元気もいい。
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うひょ~。キレイッ!
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何処を見てるの?
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やっぱ生産者名明記は昨今常識だね。
# by seijitsushimi | 2010-12-08 19:42

スイーツ番長。

昨日、某出版社から来春に出る”日本の10大スイーツ”(多分そうだったと思う)というMook本の取材撮影で、
銀座のミラヴィルインパクトに行った。デザートコースの写真とインタビューで、まぁいつも通りの流れで進んでいた。
この書籍の監修が、かの“スイーツ番長”の清水好夫氏。日本スイーツコンシエルジュ協会の代表である。
お会いしたのは初めてであるが、インターネット上で何度か目にしたり、噂をお聞きした事がある。
写真を見る限り到底”スイーツ”を連想させない(個人的感想だが)、それでいて”番長”は最大限連想させてしまう
出で立ちで、その”番長が”直々にお見えになっていた。
不思議と自分にとっては好印象で、珍しく自分から話しかけると気さくに応えてくれた事もあり、
俺が番長に取材しているような感じだった。
「なんでスイーツが好きなんですか?」とか、「もともとお菓子屋さんとか料理人じゃないんですか?」
とか「どうやってここまでメジャーになったんですか?」などなど、初対面にしてはかなりぶしつけな質問の連続であったが
、返事を聞いているとなかなか更に好印象だった。人って、話すとその人が発する情報から
いろんなデータが分析出来る。挨拶の出来るできない、から始まり、しぐさ、ことばの使い方、視線のやり方、姿勢などなど。
あとは彼が考えるスイーツや、某店の人気の分析など全てが自分と波長の合いそうな意見だった事もそれを後押ししたんだと思う。

その後順調に撮影も終わり、俺は突拍子もなく
「番長と写真を撮ろう」と思った。下手な芸能人よりも全然興味あるし・・・。
「番長さん、一緒に写真良いですか?」 当然快く引き受けてくれた。
で、ここからが本番。スタッフに撮影を頼み、アングルを決めている間、
更に俺は質問攻めをする事になる。
「歳はいくつですか?」「出身はどこですか?」完ぺきに興味しんしんの、み~ちゃんは~ちゃん状態である。
歳に関しては耳元で囁くように「48歳。」
「じゃじゃ~~ん。」「おんなじじゃ~~ん」。「おっさんじゃ~ん。」ますます親近感を覚える。出身は「川崎」とささやかれ、
じゃあ、「横浜銀蝿じゃないですか」。これはウケた。
なんやかんやで、短時間で俺はこの番長にかなりの親近感を覚え、出来たら美味い酒でも一緒に
のみたいなぁなどと思う。「でも相手は有名人だしなぁ。」

もともと少々人間嫌いだった俺が、最近インスピレーションで、他人に素直に興味を持つ事が多くなった気がする。
俺にとっては、これはかなりの進歩で、更に今後の自分のイノベーションに繋がる大きなきっかけにも、なっていくのではないか?

なぜか「番長」にまた会えるような気がして、撮影の仕事は無事終了したのであった。
以上
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不思議と”番長”が食べると本当においしそうだよなぁ
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おっさんたちは頑張っています。
# by seijitsushimi | 2010-12-08 15:57

「天・水・土」


彫刻家 尾崎悟に出会ったのは、ある知人からの紹介だった。
「是非、都志見さんに会わせたい人がいる。きっとお互いに刺激し合えると思う。」と。小雨が降るある日、千葉県の山奥にある彼の工房に紹介者とともに会いに行った。

彼は自らが飼う鶏の卵を食い、現代社会から自ら距離を置いて、まるで「悟り」を開いた人間かのごとく、無欲に、決してぜいたくをすることなく、ただただ黙々と作品を創る一人の男におれの眼には写った。
彼は我々が到着するや否や、こう言った。「今日はせっかく来てくれたんだから、後でデザートを用意している。」と。
何のことか見当もつかぬまま、彼の工房へと足を運ぶと、そこには真っ赤に焼けた鉄が4枚。”焼き”が頂点に達したころに、彼はさらにこう言った。

「デザートを食べてもらうには皿が必要だから、まずは皿から作りましょう。」と。
俺は驚きを隠しきれず、言葉も失ってしまった。
「TSU・SHI・MI」では「土」(いわゆる野菜、その他日本の土からなるもの)
と「NIPPONJIN」の”もてなす心”を最大のテーマにしている。
まさにこの尾崎氏の行為には、「日本人」の”もてなす心”そのものであった。そのあとに言葉は必要ではなかった。当然ながら俺は瞬時にして尾崎悟ファンになってしまうのである。

作品には、1点に200万円の値が付くぐらい才能をもった鉄作家である。日本中のあちこちのミュージアムや学校にも彼の作品は存在感を表現している。今回「TSU・SHI・MiI」の入口に置くキャンドルスタンドを、さして時間もないのに、それも一度しか会ったことのない人間に「想い」だけを感じていただき、タダ同然の金額で作っていただいた。喜びの表現のしようもない。

届けてくれたその日に彼はスタッフ皆の前で、この作品への「想い」を説明してくれた。

「天・水・土」(てんすいど)の漢字そのものがモチーフになっている。
そして台には彼自身がこの作品のために真鶴の海岸でとってきた素晴らしい質感と造形の石が店の玄関に存在している。
「天・水・土」。天とは太陽。そして水と土。まさに俺の料理のテーマである”野菜”には必要不可欠なイングレディアンであり、まさにそのものである。
俺は尾崎氏に、特に何もリクエストしたわけでもなく、逆に尾崎氏の感性を目にすることがとても楽しみであったわけだが、残念ながら3度目に会ったその時に完璧に尾崎氏の才能にひれ伏せざるを得なかった。
この「天・水・土」をわが店のロゴとテーマに使わせていただくことで、尾崎氏への感謝の気持ちとしてとらえていただきたいと思う。
前期の4枚の「鉄皿」は、彼曰く、「溶かして原料にします。」ということで、
あまりのもったいなさに驚いた俺は、是非今度の新店で実際に使わせてほしいと伝え、これも運よく譲ってもらうことができた。この世に4枚しか存在しない「特別な皿」で、やはり自分の大切なお客さんをもてなしたいと思うのはごくごく自然な気持ちであることは言うまでもない。

尾崎氏がその日ふるまってくれたデザートは、
・山になっている栗の渋皮ごと素揚げ
・熟した柿のホイル焼き
であった。それはどんなレストランで頂くデザートよりも感慨深いものであったことは当然である。
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本当の山奥なのである。
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想像通り見るからに彫刻家の風貌である。
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4,5羽の鶏が工房の周りを歩き回っている。彼らの生む玉子は良質で重要な蛋白源。肉は食べないそうだ。
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訪れるとすでにわれわれのために用意される皿が真っ赤に焼けていた。
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職人の横顔・・・。
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かっこいい・・・。
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目の前で出来上がった鉄皿4枚。 色肌感が何とも言えず素晴らしい・・・。
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栗の渋皮あげも職人技である。
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尾崎氏の調理風景・・・。 熟した柿のホイル焼き・・・。 
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店まで設置に来てくれた尾崎氏。 この後スタッフ全員で尾崎氏の話を聞いた・・・。

ここで是非紹介したい尾崎氏からのこの作品についてのメールがある。
本人の承諾なしだが、お許し願いたい。


都志見さま



衝動的に短期間で作りましたが、
始めて都志見さんとお会いした瞬間から、
作品のインスピレーションは生まれておりました。
これは私にとって奇跡的な幸せであります。
何故ならば、「通じる」「感じる」
信頼出来る男と出会えたと確信できたからです。
どうかこれからも宜しくお願い致します。

本来はアートや食はサイレントワールドと感じ、
ヘタな言葉は不要なのですが、
都志見さんのサイトを拝見していましたら、
いくつかの言葉が出てきて、不要な能書きですが、
記念にちょっと読んでみてください。




耕す者が、作物を無事に収穫できたときに天を仰いで感謝を捧げるのは、
光と水の恵みがあるからこそと思います。
雨が降り、大地に染み渡り、太陽の熱によって再び天へ………
そのリサイクルを日本人である自分として捉えた時に、
3つの漢字を回転させて現れたものを造形しました。
回転とは輪廻、そして「輪、和」を意味します。
輪廻は生命の不連続的連続、リサイクルであり、
和は文字通り日本と平和です。

素材に鉄を使った理由は、鉄というのは、
地球を構成する物質の実に34.6%にも上り、
動植物の体内にも含まれている母なる素材だからです。
そして何より、私が人間・都志見セイジと始めて対峙した時に、
その飾らなくドッシリと大地を踏みしめる姿、
常に基本を見つめる眼差しを感じたからであります。

錆びてヨレヨレの薄い鉄板ですが、
精神が一本、天に貫き、
我々が生きる上で最も大切なことを見つめ直す時間を与えてくれる、
匠・都志見セイジを象徴する彫刻として制作いたしました。



尾崎悟


是非実物を見てほしいもんだ。
都志見
# by seijitsushimi | 2010-12-07 17:45

最高の賛辞

今日のランチ。もちろんスタッフが一丸となって頑張った。
お1人で見えてた女性に帰り際にいただいた言葉。
「幸せな時間でした。」と。
もちろん「幸せな言葉」であった。
ありがとうございました。
# by seijitsushimi | 2010-12-03 16:51