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三国清三氏から学ぶ「本物感」と、「一流感」。

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の歳にもなると、お手紙もらえて嬉しいとか

憧れているとかは、ん~。トランプかプーチンくらいかな?

それでも「いったいなんだろう?」程度かもしれない。

先日、あるパーティーにてご挨拶させていただいた

三国清三シェフから、はがきが届いた。

「なんで?」という気もしたが、よくよく考えてみると

その時に三国シェフは名刺をお持ちではなくて

「すみません今名刺が無くて」と、

おっしゃったのが記憶に残る。

もちろん自分にもそんなことはよくあることで、

「また次回お会いした時に・・・」などと。ごまかすわけでは無いが、

そのままになるパターンがほとんど。

名刺を交換できなかったので、その代りのご挨拶ということだろう。

それをかんがえると今回のこの三国さんの行動は

私の大好きな「本物感」「一流感」がある。

もともと私は若き修行時代から、生意気にも

「日本人で、海外で一人でフェアで客が呼べるのはができる料理人は三国さんしかいない」

と思ってきたし、今でも変わらない。

TVとか見ててもまず唯一、「なんちゃって?」ではなく

ちゃんとしたフランス語で現地スタッフとコミュニケーションが取れる。

日本のマスコミに踊らされることなくポリシーとパッション(情熱)を強く感じる。

この2点は私にとってとてつもなく魅力的であり憧れの料理人であった。

四谷のレストランも記憶にないくらい昔、一度お邪魔したが、

これまで出不精で料理人嫌いなわたしは面識もなく、

今回初めてお会いして、珍しく一言「憧れておりました」と伝えた。

才能の無い芸能人や有名人に、ほとんど興味もあこがれもない俺が

この一言は自分でも驚いた。

素直な気持だった。

二人きりでゆっくりと話してみたい気持ちもあったが、

場所の雰囲気もあって、それもかなわず。

そして今回の不意を突いたご挨拶の手紙。

巷では色々というやからもいいるだろうが、

「では、あなたにはこれができますか?」と問う。

そして私は、

「絶対にできません。気持ちはあるのですが。」

と応えるだろう。(笑)

そしてどうやら三国清三を越えられそうもない。


以上

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# by seijitsushimi | 2016-12-17 12:18

大隅良典氏から学ぶこと。

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ーベル生理学賞を受賞した

大隅良典氏の言葉は

まさに今の日本のあらゆるジャンルに対しても言えることだと痛感する。

すぐに結果と成果の出ることばかりに力を注ぎ、

基礎研究がおろそかになっていることによって、

日本の科学は空洞化してくると。


私のいる料理の世界もまさにそうだと思う。

客受けしやすいスタイルやプレゼン力が先行し、

料理の基本や本質である「美味しい」が

ないがしろにされてはいまいか?
若い料理人の基本離れ。次世代の人びとは

見た目の美しさに驚きながら

くそ不味い料理を食わされ続けることになるだろう。

以上。
# by seijitsushimi | 2016-10-09 16:51

私の三宅洋平考・・・。

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院選、都知事選とまたまた政治のえげつない部分を

えげつないネット情報やえげつないマスコミから散々情報もらって、

国民が騒いでるこの時期。


????だらけの政治の流れには改めて

長いものに巻かれまくる政界と国民の相変わらずさに


「しょうがないね」などとのんきに感じてしまう。


今回参院選で「選挙フェス」と銘うって、

ネットの世界ではそれなりに世間を騒がせた異端候補の

三宅洋平氏だけど結果は惨敗。

あえなく散った。私は支持できる部分とできない部分もあって

特にアクションを起こす気にはならなかったが、

彼の行動と結果をず~っと見ていて私は何かを感じ取った。

何故に思った以上に票が取れなかったか?

それは彼が純粋すぎたんだな。

ルックスにこだわり、スタイルにこだわり、

演説の方法にもこだわりすぎた。

貫くことは大事だが、「我」が強すぎた。

選挙は多くの支持層を取り込まないと多票は取れない。

ネット上でも明らかに

「政策と考えていることは理解できるがあのルックスは苦手」

みたいな意見はかなりあった。


一言でいうと、彼は本当の目的を見失っていた。

「国会へ私を送ってくれ」ではなかったのか?

それなら一票でも票をとることに全力を注ぐべきではなかったか?

たとえば都内で何度かやった選挙フェスの最後の投票前日の品川駅前演説くらい

髪整えて髭剃ってスーツにネクタイでも良かったと思う。

そして音楽止めて、ステージで土下座して

「なんな頼むからこの三宅洋平を国会へ送ってください。」

って心からお願いすればもっと多くの票は取れただろうし

支持する民も増えたに違いない。

たとえばそこに対して「三宅ぶれた!」なんて票を入れないやつが

いてもそんな票なんてもともと無効でしょ。

仮にルックスで入る票は本当の意味で支持票でもないし。

実際に若者の彼に対する反応で、ルックスがいいから支持という

意見はほとんどなかったように思う。


仮に彼が当確して国会へ行けてもあの格好では入れないわけだから。

いずれ身なりは直さざるを得ない。

こだわるべきは政策であり想いであってスタイルやルックスではないはず。

もしそこであるならばただウルサイだけで、個人的には

「もう出てくるな」となる。

今回三宅氏にわずかな「謙虚」さと少しの「ずる賢さ」が

あれば、もっと世の中にインパクトのある結果を出せたように思う。

そしてもちろんそのことを私の生き方にもフィードバック

できるところはあるように思った。


以上
# by seijitsushimi | 2016-07-14 17:58

美の意識・・・。

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NIPPON」と「World」。

先日の話。
2年ぶりに尾崎悟に会いたくて千葉の佐倉の森のアトリエに。

当時、無類の才能はあるのに売れない鍛金作家に私は、彼がまだ一度も作ったことのない
「食器」、それも店の顔であるウエルカムプレートの製作を依頼したのがまだ数年前。

細部まで綿密な打ち合わせをしながら、私の「想い」を伝え、
彼の「才能」と「技術」で出来上がった、まさにどれも
世界に一枚の作品。

でも依頼した理由は、もう一つあった。
「彼を助ける」ということ。
「経済的に」だ。

アトリエの家賃滞納や、電気が止まることもあったという。
横浜で暮らす奥様と2人の息子に仕送りをしながらの話だった。


作品を発注すれば少しでも彼の収入になる。

そして数年後の今、彼は毎年世界の4都市で開かれるアートギャラリーに

作品を出品し、1点約一千万の値が付く芸術家となった。

それもほぼ即売れ、さらに他国のギャラリストからのオファーもすでに多数来ているそうな。


アートの世界で1点1千万の意味が俺にはピンとこないが、
「凄い人」になったことには違いない。


世界には日本とは桁違いの富豪がたくさんいる。

でも、それよりも圧倒的な「美」に対する意識の違いをひしひしと感じる。


出会って間もなく彼の作品を見て、

「これは日本では理解できる人は少ないだろうな」

と思ったし、

「私は早い段階で、思い切って世界で評価してもらった方がいい」と、

一傍観者の立場で伝えてきた。


もちろん市場の規模の違いや先にも言ったように富裕度の違いもあるが、

まず何より「美意識」が違う。

これが 「NIPPON」と「WORLD」の意識の格差だ。

流行りに惑わされることなく、自分の感性でいいと思うものを買う。集める。

人が並んでいるのを見てツラれて並ぶ我々日本人のそれとは

大きく異なる感覚だろう。


私は日本が好きだし、誇れるところも多くある。

でも愛国主義者でもない。

決して欧米を迎合するつもりもないが、「主体性」とか「主観」という意味では

残念ながらそう感じざるを得ない。



やたら外国人の客に受けがいい私の料理ももしかする

と海外の方がもっと評価されるのかもね。

ここ何年もそう感じている。


尾崎悟と語りながら、

「くそ~、俺もいつか一皿1千万の料理を創りてぇな~」とニンマリと笑う。


でも、それも間違いなく日本ではないだろうね。

何故? 日本じゃ流行らないことやってるからね。(笑)

よろしく!

以上
# by seijitsushimi | 2016-05-25 17:01

「ワイナリーって結構儲かるんですよ(笑)」・・・

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土屋幸三さん。  塩山の機山洋酒工業にて

し前になるけど、久しぶりに国内のワイナリーさんへ訪れた時の話。

場所は山梨県甲州市塩山。

「機山洋酒工業」さんへ。

山梨でも、とてもメジャーなワイナリーだけど、

なかなか機会に恵まれず、今回初訪問。

直前のアポイントにもかかわらず、快く対応していただいた。

決して高額ではないが、とても美味しいワインを作り続けられ、

葡萄の収量が少ない時期には

本当に入手が困難な人気ワイナリー。

我が2軒共のワインリストにも常連のワイナリーだ。


父上から受け継ぎ、一代で築き上げた新興ワイナリーではないが、

ガッついた雰囲気もなく、とても自然体で穏やかな印象を受ける

代表の土屋幸三さん。

多くのワインは地元の農家さんと協力しあい、買い葡萄で

作られる地域密着型。


自社農園にこだわり、ドメーヌ化を目指すワイナリーも

少なくないがそれも良し。

ひたすら買い葡萄にこだわり、尚かつ素晴らしい結果を出している

ワイナリーも全然ありだと思う。


色々な歴史や現在、未来のお話を伺い、

醸造の施設や保管庫なども拝見した。

とても清潔で整頓された施設はきっと土屋さんの清潔で

几帳面な性格を表しているのだろう。


さて、ここからが本題。

私のレストランではもう6年も、ワインリストを

100%「日本ワイン」で営業している。

しかも¥1,2000のコースメニューのみで、サービス料10%を加えると、

食事だけで一人¥1,3000以上にもなる決して安くはない価格帯。


そんなアッパーな店で海外ワインを一本も置かずに

日本のワインだけで勝負する店はたぶん世界中どこを探しても他にないと思う。


これは、私が単に、奇をてらいたかったわけでも、

特別日本ワインが好きで応援したいからでもなく、

愛国心からくるものでもなんでもない。


日本の食材にこだわりたい私の料理コンセプトから、

料理のお供であるワインも同じソース(源泉)からなる国産ワインが

絶対に合う。という信念からそう決めたこと。


 当然リスクは大きいし、それが原因でクレームも、

予約の減少も覚悟して始めた。

事実客に「日本ワインしか置いていないから客が来ないんじゃないの?」

と笑われたこともあるし、

海外ワインを持ち込んで「日本ワインは値段が高くて美味しくない。

コスパが悪すぎる」と、ストレートにも。


客を喜ばせるべく私の仕事が、ことワインに関しては、

客にストレスを与えていることは到底耐え難い。

ブームの影響で消費が伸びている日本ワイン市場とは裏腹に、

現実的な客の「声」である。



事実、私が今、少なくない日本のワイナリーに対し、もっとも感じていることは


① 味わいと価格のバランスが悪い。

② ワインの作り手としての経験と勉強不足

③ ごちゃごちゃ種類と品種が多すぎる

この3点。

ブームで浮足立つ気持ちはわかるが、

美味しくないなら価格を味に見合ったものにするべき。


幸か不幸か、マスコミにあおられて、日本ワインの世界に

足を踏み入れた一般客の声の多くは、

「味に対する価格が高い。」

「ほしくても買えない」

だ。


私の店のワインリストには全国に足を運び、ある時は頭を下げて

集めた数百種類の日本ワインが並ぶが、

これまで何度も、「やはり海外のワインをリストに加えるべきか?」と、

ぶれかけたこともあるが、

今後の日本ワイン生産者とワインの質の向上に期待して、

現在も守り抜いている。

それは私の信念を貫くことでもあり、それは同時に日本産ワイン

そのもののためでもある。



しかしながら「大いに期待はしているが、そんな甘くない。

もうちょっと頑張ってよ。!!」とも言いたくなる。


もちろん毎年素晴らしい結果を出しているワイナリーや、

世界に挑む作り手が実際にたくさん存在するので

余計にそうでないワイナリーには厳しい意見になるのは当然。


我々レストランは厳しい評価にさらされ、ネットビジネスの具にされているが、

ワインやワイナリーに対しては世間はとても寛容で、

不味くても「マズイ。」とはなかなか言いずらい宗教に似た

風潮がある。

私は美味しく無いワインに対しては「美味しくない。」とはっきり言う。

ごちゃごちゃと知ったかぶりをしてきれいな言葉を並べ奉ることはしない。


それは私にとって、品質の向上はまさに真剣勝負であるし、

ほかに選択肢が無いから。

あえて選択肢を作らなかったからね。

厳しい評価は当然だと思っている。



そして、冒頭の機山洋酒工業さんの話に戻るわけ。

私は先日の訪問で色々と土屋さんからお話を聞いて、

それ以来、ずっと頭から離れない言葉が一つある。


「ワイナリーって結構儲かるんですよ。」とにっこりしながら。



「ワイナリーの運営はコストがヘビーで、儲からない。」とこれまで

どれほどのワイナリーの方々から聞いてきただろうか?

高価なワインを指して、「これぐらいもらわないと採算が合わない。」と。

その結果、「日本ワインはコスパが悪い」という評価に繋がってしまっている

のではないか。

我々レストランも、借金しないと開業できないし、コストもかかる。

おまけに値段と味が伴わなければ客は来ない。

客にはボロクソいわれ、閉店に追い込まれる。

そうならないように皆、低価格、ハイクオリティーを実践し、

同時に重長時間労働を強いられる。

原理は同じ。


ワイナリーによって諸事情が異なり、同時に資金事情も違うので

比較はできないかもしれないが、今回土屋さんの

「ワイナリーは意外に儲かる」という言葉は私には

とてもプラス思考になれる言葉だった。


土屋さんは赤白共に千円台のワインを毎年リリースされ、さらに味わいもその価格を上回ったもの。

だから、すぐに売れる。現金が入る。キャッシュフローが良い。

利益が出る。 設備に投資ができる。 品質向上と量産が可能になる。

低価格を維持できる。 また売れる。

という具合にとても良いサイクルでワインを作れているという実感だ。


多くのワイナリーをこれまで訪ねて

今回の「ワイナリーは儲かる。」と口にしたのは土屋さんだけ。

土屋さんに引き付けられ、キザンワインに引き寄せられた一瞬だった。

そして数日後、ニューリリースとビンテージワインの

リリースの案内をいただき、もちろん全て注文。

そして土屋さんは今度も「儲けた。」わけだ。(笑)


以上
# by seijitsushimi | 2016-05-22 19:12